#30 想像力の格差
お久しぶりです。気がついたら半年間書いてなかったらしい。これはひどい。
ついに試験も終わって大学受験も終わってひと段落です…
ちなみに人によっては僕みたいにIB試験の終わりから卒業式まで1週間以上も何もないこともあります。(僕の同期は今日まで試験やけど
(木曜日の朝2時間数学からの昼2時間半哲学のエッセイ3本は地獄だった、、、)
今日は、、、突然ですが、僕の生い立ちをちょっとだけ説明するところから。
奈良生まれの兵庫県育ちで、父親はサラリーマン、母親は専業主婦の超一般家庭です。
小学校はもう何の変哲も無い普通の公立で、中高は私立のそこそこの学校に通いました。
で、今は何かのご縁でUWCに行くことができ、無事アメリカのカレッジにも合格してそこに進学予定。
僕は自分の生い立ちに文句があるわけでもないし、親に何かそのことで不満に思ったこともないです。
その当時小学生だった時は僕も両親も「地元の国立大学に進学できたらいいね」、小6になって「ちょっとだけいい私立の中学校に行けたらいいね」、中学生になって「京都大学とかも夢じゃないね」と徐々に規模もレベルも更新されてきて。。。気が付いたらここにいました。
僕は本当に運がよかったと思います。両親2人共大学を出ていないのになぜか僕に進学塾を進めてくれたことも、模擬国連が部活として存在しない高校で優秀賞を取った先輩が練習会議に参加することを勧めてくれたことも、たまたまそこにいた先輩がUWCに進学予定だったことも。全部、僕はこれまで運がいいと思います。
でもそれでもUWCに来て、いざ海外進学を考えるってなった時に本当にびっくりしました。
A〇〇〇、〇〇〇〇〇H、あと東京とその近郊にある「海外進学が身近な」学校、、、
そもそも海外進学するかも!?という人と海外進学するのが普通だという人では想像力の規模が違う気がしました。もちろん僕の元の高校からは学部進学した人がいるなんて話は聞いた事ないし、海外で勉強するという話が現実的になったのもここ2年の話です。
僕はそれでもうまくいった方ではあると思うけど、今になって、もし自分の想像力が例えば「ハーバード大学に行く」というレベルまであって専門の進学塾に行っていたら、もし周りが全員そういう人だったらって考えることがあります。
そういう環境に身を置く事で、想像力は拡張されると思うから。僕のその当時持っていた想像力の最大レベルは「海外の大学に進学する」であって、「海外のトップスクールに進学する」ではありませんでした。想像力の拡張はその人の意思力の強さにも影響を与えると思うし、「そのレベルの大学に進学して当たり前」という状況が自分自身の能力を引き出すことにもつながるから。
ここでいう想像力とは、「自分の力を信じる力」も含まれていると考えてくれるとわかりやすいかもしれないです。
だから今は「情報の格差」と同等ぐらい「想像力の格差」も問題だと思う。もし田舎の高校生にとって留学プログラムで勉強したら充分満足できる環境じゃなくて、留学からそのまま海外進学する選択肢があると思える環境だったら?やる気と能力のある学生の身近なところにより多い選択肢があったら?
まだまだ環境がその人のポテンシャルを制限している気がしました。僕は自分の周りの地方出身で俗に言う”ランキングの高い”大学に行く人を見たことがあるけれど、本当にそれを可能にする人は一握りで。あともう少し頑張ればもっと自分の可能性を引き出してくれるかもしれないのに、自分の環境がそのあと少しを押してくれないとどうにもならない人がまだたくさんいると思う。
僕も自身の受験を振り返って、「なんとかして自分をプッシュすれば第一希望の大学に受かったのでは?」と何度も思いましたよ。まあ僕の場合はただの言い訳かもしれないけれど。
ここで最近たまたま読んだ人のノートでとても共感できた内容があったのでシェアします。
”「本当にやりたいなら出来るだろ」って言うけどさ。「甘えんな」って言うけどさ。
それってあなたが経済的に不自由ない環境に生まれたからじゃないの?
五体満足でなんの障害もないからじゃないの?
自己肯定感をそれなりに満たせるような容姿で生まれてきたからじゃないの?
追い詰められて出来ないことを自分のせいにしてうつ病になった人が近くにいないからじゃないの?
「わからなかったら調べる」という方法を学べる環境にいたからじゃないの?
ご縁をくれる人に出会えたからじゃないの?”
自分の話はほんの特定のケースだけど、同じようなことで困っている人はたくさんいると思うし、「想像力の格差」をもっとなくしてみんなのポテンシャルが引き出される社会にしたいな、って。僕の受験勉強はこんなことを考えさせてくれました。
p.s. これが最後の3記事のうちの1つです。残り2つもお楽しみに!
2:39pm
5.15.18